
本格水冷をやってみたいけれど、「何から調べればいいの?」という方に向けて、実際に本格水冷について何もわからなかった私が、本格水冷に挑戦した時の流れにあわせてお話しします。
また、本格水冷を導入時に水漏れ事故を起こしてしまった失敗談や、失敗から得られた事などについてもご紹介します。
これから本格水冷を導入を検討されてる方へ、「本格水冷をやるとこんな事もあるんだ…」といった事を認識して頂けたらと思います。
- 本格水冷を始めた経緯についての紹介
- 本格水冷に挑戦した流れの紹介
- 本格水冷を組んだ時に起きた事故についての紹介
本格水冷を始めようと思った経緯

パソコンで動画のエンコードを始めたのがきっかけです。
動画のエンコードはパソコンのCPUを長時間フル稼働させて行います。
フル稼働中はCPUの温度が高くなり、CPUの熱をうまく冷却しないとパソコン自体の寿命を縮めることにも繋がってしまいます。
また、色々な動画のエンコードをしていくうちに「もっと速くエンコードが出来ないか」と欲がでてきました。
そこで始めたのが、CPUのオーバークロックです。
オーバークロックとは各CPUに定められた基準クロック値を超えたクロックでCPUを動作させることです。※オーバークロックは製品保証対象外の行為です。
オーバークロックをすることで動画のエンコードも速くなりますが、それに比例してCPUの発熱も通常より更に多くなります。
私は当時、CPUの冷却に簡易水冷というものを使用していました。
しかし、オーバークロックをし始めた事で簡易水冷では冷却が追い付かなくなり、もっと冷却できるものにしなければと考え本格水冷を導入することに至りました。
本格水冷に挑戦した流れ
私が自作パソコンの本格水冷に取り組み始めたのが2014年の夏頃でした。
当時はまだ本格水冷を組んでいる方が少なく、情報収集するのに苦労しました。
最近では大手パソコンパーツショップでも本格水冷のパーツ取り扱うようになり、ここ数年で本格水冷を組む方がそれなりに増えてきたのかなと感じています。
必要な部品を調べる

これは実際に本格水冷をされてる方を参考に部品を調べました。
本格水冷は自分の好きなように冷却システムを構築できるので、実際の作る人によって必要なチューブの長さ、フィッティングの数などが変わってきます。
また、本格水冷の部品を揃えるのにおおよそ5万円~の費用がかかります。
水冷パーツについては「本格水冷パーツの役割と種類についての解説」という記事で解説しております。よろしければご覧ください。

必要な部品の買い出し

必要な部品などはわかったので、あとは実行あるのみ!と思い部品の調達に移りました。
予算の範囲内でショップの店員さんに相談して、一緒に選定してもらいました。
この時はとりあえず本格水冷を始めてみたかったので、おおよそ初期費用6万円で必要なものは調達できました。
自分で調べてわかっていたもの以外にも、チューブを綺麗に切断するためのチューブカッターもあったほうがいいと店員さんにアドバイスを頂き一緒に購入しました。
あと、お店で取り扱っていた水冷PC読本を2冊購入しました。
この水冷PC読本には組み込みに関する事や水冷パーツの詳細など色々と解説されており、ネットで調べてわからなかった事も書かれていたので、とても参考になりました。
実際の組み込み

あとは実際にパソコンへ組み込んでいきました。
組み込み方法は本を事前に読んでなんとなくわかったような気持ちで組み込んでいきました。
実際に組み込んだら冷却水を入れます、しかしここで重大なミスを起こします。
水漏れです。
この時の水漏れはおおよそ500mlぐらい冷却水を床に漏らしてしまいました。
因みに、冷却水の色は青のものでした\(^o^)/
500mlペットボトルの中身をパソコンケース内と外部の接続ケーブル類に降り注ぐ光景を想像してみてください。水浸しの状態です。
絶望しかありません。
漏水している事に気づかず、中々冷却水が循環しないと思いどんどん冷却水を入れてるうちに床から青い液体が…/(^o^)\
この時は急いでありったけのタオルで涙目になりながら冷却水を拭き取りました。
拭き取っている時に頭に浮かんだ事は
「こんな悲惨なことになるんだったら、本格水冷なんてやらなきゃよかった…」
「ましてや、6万円もかけて部品を調達したのに…」
というような事を感じたのを今でもよく覚えています。
原因はOリング(パッキン)をはめ忘れたため、そこから漏水しました。
しかし、不幸中の幸いで漏れた時にパソコンは通電をしていない状態だったので濡れてしまったパーツ類はよく乾かした後、全て故障することなく救出することができました。
本格水冷にかけたお金+壊れたパーツの買い直しのお金がかかることを覚悟していたので、この時は本当にホッとしました。
この事故によって、私は本格水冷で水を使用するリスクがいかに危険かを再認識しました。
本格水冷は冷却水が漏れるリスクがあるとはわかっていましたが、ここまで自分が盛大にやらかすとは思っていませんでしたから( ;∀;)(泣
事故後

水漏れ事故が起きた後は本格水冷を改めてやり直すか、危険を避けるためにやめようか2~3日よく考え直しました。
考えた末、せっかく大金を出してものを揃えたのにやめるのはもったいないという結論になり、改めて再挑戦することにしました。
しかし、前回のような水漏れ事故があった時の事を想定し、水漏れ対策のものを買い揃えました。
だいたいのものは100均で調達しました。
事前に準備しておくと良いものなどについて「本格水冷を始める前に知っておきたい事」という記事で詳しく紹介しております。

再挑戦

前回と同じミスをしないために、いきなりパソコンに組みつけるのではなく一旦水冷システムだけで組み上げました。
これは水漏れが実際に起こるかどうかを確認するために行うリークテストです。
本当は組み込む前にやった方がよい事なのですが、自分は大丈夫!という甘い考えが水漏れ事故に繋がったわけです(’ω’)ヤッチマッタヨ
実際にリークテストを行っている時も、一度大量に漏れてるトラウマがあったのでまた漏れるんじゃないか…とヒヤヒヤしながら取り組んでいました。
前回水漏れがあった部分や他の部分も入念にチェックしながら行ったので、無事水漏れなくリークテストを完了することができました。
なんですかね、すごく備えると漏れないんですよ…漏れちゃ困りますけど(笑)
その後、パソコンに組み込み無事に本格水冷を導入することに成功しました。
まとめ

私が購入した水冷PC読本には、水冷パーツを購入したショップの店員さんからのメッセージが書かれていました。
「お漏らして一人前」と。(笑
実際に水漏れを起こす前にこのメッセージを見た時は、そこまでこの言葉を強く捉えていませんでした。
しかし、水漏れを起こした後はこのメッセージの意味がよくわかりました(笑
水に対しての警戒心がすごく強くなりましたし、備えで色々と準備もしました。
水漏れで高価なパソコンパーツを壊してしまうかもしれない「大きなリスク」があり、水漏れを経験することで水の危険性をよく認識するということです。
本格水冷は費用が多くかかる事や水のリスクがあることは間違いありませんが、その反面空冷とは比べものにならないほどよく冷えます。
また、空冷でパソコンがうるさくなるような場面でも本格水冷なら静かでよく冷えるパソコン環境を実現することができます。
私も最初に水漏れを起こして以来、今のところ何度も水冷システムを組みなおしていますが大きな水漏れを起こさずに運用できています。
本格水冷は手間とお金が多くかかりますが、それに見合った冷却効果を得られる魅力的なものだと思います。
これから本格水冷を検討されている方へ、参考になれば幸いです(^^)/
他にもパソコン関係の記事を紹介しています。




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